
せっかくの薬も、飲むタイミングや使い方を間違えると効果がきちんと現れないばかりか、頭痛がこじれてしまうことがあります。薬を服用する際のいろいろな疑問について、間中病院院長 間中信也先生に答えていただきました。


 片頭痛は1時間くらいの間に、徐々に悪くなってきます。やがては吐き気や嘔吐も伴います。片頭痛の最盛期には、鎮痛薬やエルゴタミン製剤ではほとんど効果が得られません。それどころかかえって胃腸障害をひどくさせて苦しむ結果となります。鎮痛薬やエルゴタミン製剤は頭痛の早期に服用するのがポイントです。トリプタン製剤は片頭痛の最盛期にも効果を発揮しますが、吐き気や嘔吐が起こると服用できなくなってしまいます。やはり片頭痛の早期に服用したほうがよく効きます。ですから、鎮痛薬は常に携帯(たとえば財布の中に入れておくなど)し、頭痛が始まったらすぐ服用することが肝心です。


 一般には薬はコップ1杯の水と一緒に服用します。お茶やウーロン茶でもかまいません(以前はお茶はダメと言われていましたが、そんなことはありません)。ジュースなど甘みのあるものは吐き気を誘発しますので、糖分の入ったものは避けるようにしましょう。鎮痛薬はたくさん飲んだからといって効果が増すわけではありません。胃にも負担がかかりますから、効果がないからといって一度に多量に飲むことはやめましょう。効果がなければ、3時間以上間隔をあけてから追加します。トリプタンなど、病医院で処方される薬については、医師の指示に従ってください。なお、鎮痛薬やトリプタン製剤を月10回以上、長期間服用してしまう場合は、逆に頭痛をこじらせてしまうおそれがあります(薬物乱用頭痛)。その場合は病医院で予防薬を出してもらうとよいでしょう。


 お酒と薬との関係は、まとまった研究がないので断定的なことは言えませんが、原則としてはやめておいたほうがよいでしょう。わたしの経験では、とくに不都合のない患者さんもいらっしゃるのですが、中にはふらつきなどの症状が出る患者さんもいるようで、おすすめはできません。


 薬を飲んで、発疹などの症状が現れたときは、すぐに受診して主治医や薬剤師に相談するようにしましょう。薬疹は重大な副作用につながる可能性もありますので、自己判断で放置するのは危険です。


 ほとんどの場合は影響ありません。受精して18日間は、胎芽は薬の影響がないためです。予定生理がないことに気がつき、かつ、妊娠の可能性があるとすれば、ただちに妊娠反応を調べます。それから薬をやめたので十分間に合います。妊娠をおそれて薬をひかえるというのは、得策ではありません。ただ、妊娠をお考えなら、予定生理が遅れたらすぐに妊娠反応を調べるようにしましょう。あまり遅くなって気がついた場合は、産婦人科の先生に相談してください。


 多くの薬の使用上の注意には「授乳中は服薬を遠慮してください」と書いてあります。というのは、授乳中、母乳からごくわずかにでも乳児に薬が入りますが、その薬がまったく安全という確証はありません。乳児に薬を投与して安全かどうか調べることは、不可能に近いからです。現実には、乳児への移行はごくわずかですし、問題はないと予想されますが、どうしても薬が必要な場合は、断乳して服薬するというのが原則です。主治医と相談しながら方針を決めてください。

 薬についてもっと知りたい方は、ここをチェック!
|