薬を飲むとき、みなさんはどのように飲んでいますか? 一般に薬は水と一緒に服用するよう指導されることが多いですよね。以前は「薬をお茶で飲んではいけない」ということもよく耳にしました。でもこれは本当でしょうか? 今回は、正しい薬の飲み方と、その理由を説明しましょう。
一般の飲み薬を飲む場合は、コップ1杯、すなわち200mL程度の水で飲むのが理想と言われています。これは、水なしで飲んだり、一緒に飲む水が少なすぎると、薬が食道に引っかかったりくっついたりして、食道の潰瘍を引き起こす恐れがあるためです。また、薬が効果を発揮するためには、薬が溶けた状態で小腸から吸収される必要があります。水なしで飲むと薬は溶けにくく、吸収が遅れて効果が現れにくくなるのです。逆にあまりたくさんの水を飲みすぎると、薬を小腸にまで送りきるのに時間がかかってしまい、吸収が遅れることがあります。このため、コップ1杯くらいの適量の水分を一緒に摂取するのがよいとされるのです。
それではお茶や牛乳、ジュース類はどうでしょうか? 結論から言うと、頭痛薬はこれらの飲料で服用しても問題ありません。お茶に関しては、貧血に使われる鉄剤がお茶に含まれる「タンニン酸」という成分と結合する性質があるため、お茶で服用すると吸収が悪くなる傾向が指摘されており、牛乳は、テトラサイクリン系の抗生物質と反応して薬物の吸収を低下させます。また、グレープフルーツジュースはカルシウム拮抗薬と反応して薬物の吸収を促進させます。しかし頭痛薬の場合は、お茶や牛乳と一緒に飲んでもあまり影響を受けることはないので、手近にある飲み物と一緒に服用してかまいません。ただし、ジュースなどの甘味のあるものは頭痛時に飲むと吐き気を催すことがあるので、気分が悪くなるようなら次から避けるようにしましょう。 また飲み物の温度については、あまり熱いものは好ましくありません。なぜなら熱い飲み物で薬を飲むと、カプセル剤などが口のなかで壊れてしまうことがあり、うまく飲み込めない場合があるためです。ぬるま湯程度の温度にしておくのがよいでしょう。 外出時はなるべく水分を持ち歩くようにし、外で作業することが多い人は、飲み物を購入できる自動販売機やコンビニエンスストアの場所を把握しておくと安心でしょう。一方、水で薬を飲むのが苦手な人は、水なしで飲めるタイプの頭痛薬(舌の上で溶かしながら服用するチュアブル錠や鼻から吸入する点鼻薬)もあるので、お医者さんに相談してみましょう。
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