薬に関するお話を薬剤師ユウコがお届けするこのコーナー。今回のテーマは「薬の保管方法と保存期間について」です。頭痛薬とうまく付き合っていくために必要な基本的な知識をご紹介したいと思います。参考にしてくださいね。
処方薬でも市販薬でも、薬の有効成分は、非常にゆっくりと分解したり変性したりします。強い光にあたったり、温度や湿度が高い状態では分解や変性が進みやすく、効果が減少してしまうことがあります。ただし、一錠ずつPTPシートやブリスターパックに入っている場合や、一回分ずつ包装された点鼻薬の場合には、心配しすぎることはありません。最近の薬は、有効成分が安定する製剤技術を使っているのに加え、光、湿度などから守るシートやパックに入っているからです。たとえ夏の暑い日にバッグに入れて持ち歩いたとしても、問題になることはほとんどありません。 しかし、シートやパックから出してピルケースに入れて保管するのは禁物です。光や湿度の影響で、有効成分の分解が進んでしまいます。特に口腔内速溶錠は吸湿性が高いので、影響を受けやすくなります。
持ち歩くときには、シートやパックに入れたまま一錠ずつ切り分けてケースやポーチに入れておくとよいでしょう。点鼻薬も、必ず包装された状態で持ち歩くようにしてください。
また、シートやパックに入った状態でも、車の中に置いたままにするのはやめましょう。炎天下の車内は60度前後、春や秋でも50度近くの高温になることがあるので薬の分解が進んでしまいます。
一般的な処方薬の場合には、一度処方された薬は、きちんと使い切るのが原則で、飲み残した薬を自己判断で服用してはいけません。症状は同じに思えても、医師の診断はそのときによって違う場合があるからです。 ただし頭痛治療薬の場合は、頭痛が起こらなければ飲む必要はないわけですから、薬が残ってしまうこともあります。この場合には、残った薬を、次の頭痛のときに服用してもかまいません。 気になるのは薬の有効期限ですが、トリプタン製剤の場合、錠剤なら2年、点鼻薬なら3年というように、比較的有効期限の長いものが多くなっています。通常、あまり古い薬を服用することはないと思いますが、気になる方は有効期限を薬剤師さんに聞いて、薬のシートやパッケージに書いておくと安心でしょう。 また、薬が残っていても、医師に指示された次回の受診時期は守ること。受診したときに、薬が残っていることを伝えたうえで次の分を処方してもらいましょう。
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